ビタミンK不足が肺機能低下の原因になるかも?! 知られざるビタミンKと肺の関係

ビタミンK (フィロキノン メナキノン)

皆さん、こんにちは!

今日は、健康に欠かせない「肺」と、ちょっと意外な栄養素「ビタミンK」の深い関係について、最新の研究結果をひも解いていきます。

難しい論文を読み解くのは大変なので、論文の内容をわかりやすくお届けします!

そもそもビタミンKって?

ビタミンKと聞いて、何を思い浮かべますか?

「納豆!」と答えたあなたは、素晴らしい!

ビタミンKは、納豆、ほうれん草、小松菜などの緑黄色野菜に多く含まれていて、血液を固めるために必要な栄養素として知られていますよね。

実はビタミンK 、骨の健康にも関わっています。骨の形成を助ける働きもあるんですよ

ところが!ビタミンKが「肺」にも関係している?!

デンマークで行われた大規模な調査で、ビタミンKと肺機能の関係が明らかになりました。

コペンハーゲン大学病院の研究チームが、24歳から77歳までの4092人を対象に行った研究によると、 ビタミンK不足の人は、肺の機能が低下する傾向がある という結果が出たんです。

一体どういうことでしょう?

肺の機能が低下するとどうなるの?

肺の機能が低下すると、酸素を十分に取り込めなくなり、息切れしやすくなったり、疲れやすくなったりします。

さらに、 慢性閉塞性肺疾患(COPD)喘息 などの呼吸器疾患のリスクも高まってしまうんです。

COPDは、タバコ🚬が主な原因で起こる病気で、咳や痰、息切れなどの症状が現れます。

進行すると、酸素吸入が必要になるなど、日常生活に大きな支障が出てしまうことも…

なんでビタミンK不足だと肺機能が低下するの?

ビタミンKは、肺の組織に存在する 「MGP」 というタンパク質を活性化するのに必要不可欠な栄養素です。

MGPは、肺の組織が硬くなってしまうのを防ぐ役割を担っています。

ビタミンKが不足すると、MGPが十分に活性化されず、肺の組織が硬くなってしまい、その結果、肺の機能が低下してしまうと考えられています。

今回の研究でわかったこと

この研究では、「dp-ucMGP」という物質の量を測ることによって、ビタミンKの状態を調べました。

「dp-ucMGP」は、ビタミンKが不足しているほど、その量が増えるという特徴があります。

研究の結果、「dp-ucMGP」の量が多い人ほど、 「FEV1」「FVC」 といった肺機能の指標が低いことがわかりました。

「FEV1」は、1秒間にどれだけ息を吐き出せるか、「FVC」は、肺活量のことです

つまり、 ビタミンKが不足すると、肺活量が減ったり、息を吐き出す力が弱まったりする 可能性があるということです。

さらに、ビタミンK不足の人は、 COPD喘息喘鳴(ぜんめい) のリスクも高いという結果が出ています。

喘鳴とは、息を吸う時や吐く時に、ゼーゼー、ヒューヒューと音がする症状のことです。

ビタミンKをしっかり摂って、肺を健康に保とう!

今回の研究で、ビタミンKと肺の健康には密接な関係がある可能性が示されました。

毎日の食事からビタミンKをしっかり摂って、 COPDや喘息などの呼吸器疾患を予防し、 健康な肺を維持していきましょう!

納豆や緑黄色野菜を積極的に食べるように心がけましょう。

※ただし、現在、抗凝固薬を服用中の方は、ビタミンKの摂取について医師に相談するようにしてください。

まとめ

●ビタミンKは、肺の健康に重要な役割を果たしている可能性がある

●ビタミンKが不足すると、肺の組織が硬くなり、肺機能が低下する可能性がある。

●ビタミンK不足は、COPDや喘息のリスクを高める可能性がある。

●納豆や緑黄色野菜を積極的に食べて、ビタミンKを摂取しましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

PMID:37588689

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