「また口内炎ができた…」
熱いものが染みる、食事が楽しめない、喋るのもつらい…口内炎は本当にやっかいな存在ですよね!
口内炎の原因は様々ですが、ビタミン不足もその一つと言われています。
そこで今回は「マルチビタミンを毎日飲めば、本当に口内炎は治るのか?」という疑問を解決すべく、アメリカの研究チームが行った臨床実験の結果をご紹介したいと思います!
実験の内容は?
コネチカット大学医療センターで行われたこの実験では、過去1年間に3回以上口内炎になった18歳以上の男女160人を対象に、2つのグループに分けました。
●マルチビタミングループ (83人):
必須ビタミン(A、B1、B2、B3、B5、B6、B9、B12、C、D、E)を1日分の推奨量含むマルチビタミン剤を毎日1年間服用。
●プラセボグループ (77人):
マルチビタミン剤と見た目が全く同じ偽薬を毎日1年間服用。
参加者たちは、口内炎になった日とその期間、痛みの程度、食事への影響などを日記に記録していきました。
実験の結果は…なんと!
1年間の実験の結果、マルチビタミンを毎日飲んでも、口内炎の回数や期間に有意な差は見られなかったのです!
●マルチビタミン💊グループ: 平均4.19回、平均8.66日間
●プラセボ💊グループ: 平均4.60回、平均8.99日間
つまり、マルチビタミン剤は、口内炎の予防や治療に効果がないという結果になってしまったのです…。
でも、ちょっと待って!
この実験には、いくつか注意点があります。
●参加者のほとんどは、ビタミン不足ではありませんでした。つまり、もともとビタミンが足りている人に対しては、マルチビタミンを摂取しても効果がない可能性があります。
●使用されたマルチビタミン剤に含まれるビタミンB12の量は、1日わずか6μgでした。一方、1日1000μgのビタミンB12を摂取した別の研究では、口内炎の改善効果が見られています。ビタミンB12の摂取量が少ないことが、今回の結果に影響している可能性も否定できません。
口内炎を予防・治療するには?
今回の実験では、マルチビタミンの効果は認められませんでした。とはいえ、だからといって諦めるのはまだ早いです!
口内炎を予防・治療するには、
●バランスの取れた食事を心がける
●十分な睡眠をとる
●ストレスを溜めないようにする
●口の中を清潔に保つ
など、基本的な生活習慣を見直すことが大切です。
また、口内炎がひどい場合は、自己判断で市販薬を使うのではなく、早めに病院を受診するようにしましょう。
まとめ
今回の記事では、マルチビタミン剤と口内炎の関係について解説しました。
マルチビタミン剤は、残念ながら口内炎に効果がない可能性が高いという結果が出てしまいましたが、健康な体を維持するためには、日頃からバランスの取れた食生活を心がけ、規則正しい生活を送りましょう!
PMID:22467697
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